会社と共に生きるということ

👧働き方・健康

先日、大手重電5社の一角である企業の方と、仕事をする機会がありました。

その担当者の方は50代半ばで、年齢の割に仕事の進め方があやふやで不安があったのですが、フォローできる範囲でしたので「得手不得手もあるから、まっいーか」と、そのまま進めていく事にしました。

結果、倍近い手間がかかったのですが無事に業務が終了したので、これまでの業務の背景を訪ねてみると、やはり、全く別部署の業務縮小に伴い、数年前に現在の異動されてきたそうです。

全く畑違いの部署異動を提示されたときに、転職する考えはなかったのかを聞くと、返ってきた答えは「このまま勤め上げて、退職金をもらえれば良いです」と力なく笑っていました。

クライアントの前で言うことか?という話もあるかもしれませんが、正直な方だとも思いました。

聞いた私も私ですが( ̄▽ ̄;)

弊社も創立130年近くの老舗企業ですが、自分の所属部署にも斜陽となった部署からの異動者が多く流入して来ており、双方に少なからずの混乱と疲弊が生じています。

異動してきた方と接する機会も多いので、同様に転職を考えなかったのかを聞いてみたところ、先ほどの方と同じく「この会社しか知らないから」「今更、他の会社に行くなんて」という諦めと、定年まで勤めあげる強固な意志と覚悟を感じました。

これが「就社」なんだ。

転職して来て8年近くになりますが、未だに拭えない違和感の正体がここにありました。

★★★

ちきりんさんが組織について「変わらない、替わるだけ」とブログに書き記してから10年以上が経過していますが、組織の持つ根本的なところは変わっていません。

それどころか、こうして「逃げ切り」を図ろうとする中高年だけではなく、「プラチナチケット」を手に入れた(気になっている)一定割合の若者の持つ強固な意志には驚きと共に、生き方を貫こうとする美学まで感じるのは私だけでしょうか。

皮肉ではなく、本気でそう思いました。

また、所属・階級・声の大きさなどを背景とした「内容」よりも「言う相手」に重きを置く文化に直面する度に「現代社会で大企業に所属することは、武士になるようなものだ」という言葉を思い出します。

私は、自分の持つスキル・業務が合っていて、年収UPと大企業所属というステータスを得たいという欲求と共に、自分が営業をしていた頃に感じていた、大企業所属者の持つ独特な感覚が一体何なのかを知りたいという好奇心もあり、結構軽い気持ちで「武士」になることに決めました。

ただ、入社が決まった時は、大きく綺麗なオフィスで働くことが出来る高揚感と、「残りの人生はこの会社で安泰だ」というある種の達成感があったことも覚えています。

この「安泰」が曲者なのでしょう。

★★★

私自身も、技術者としての成長速度は大きく低下し、将来価値が棄損し続けていることは明らかです。

ただ、その一方で「内側からの風景」も見ることで、考え方の幅が広がったと思うので、今の選択には後悔していません。

50代に向けて、次の一手をどうするか。

未来は自分の手の中に。

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