君は生まれたのは、梅雨時には珍しい青空のきれいな天気の良い金曜日の午後でした。
実は、その前の週の日曜日に生まれてくる予定だったのですが、陣痛が訪れ「いよいよか?」と病院の処置室で1日中待っていたのですが、結局引っ込んでしまい、休日がつぶれたので、しばらくは「陣痛サギだ」と言いながら君のお母さんと笑っていました。
君と出会うその日、私は珍しく会社にいましたので、君が生まれる直前に病院へ到着することができました。
また、立ち合い出産を希望し母親教室に参加していたので、生まれたての君を抱くことができました。
生まれたての君は、青いとんがり帽子をかぶり、両手から少しはみ出すほどの大きさで、帽子を外すとかわいい声で泣いていました。寒がりだったのかな?
男の子なので、自分みたいに武道を習わせて、学歴をつけてあげられるように自分も頑張ろう。
病院からの帰り、妻のご両親に夕飯をごちそうになった後、一人自分の家に帰る途中にそう思ったことを覚えています。
あれから17年が経ち、高校2年生になりました。
来年は受験です。
今、君は混沌の中で諦めているのか、もがいているのか分かりません。
きっとその両方の中にいるのでしょう。
普通科の進学校に行っていたら普通にあるカリキュラムが、定時制高校では全くありません。
君は今、普通の高校生と比べると朝のHRや小テスト、定期テストをはじめ、時間に追われることも、人間関係の煩わしさに悩むことの少ない環境にあります。
それと同じだけ他者からの刺激やプレッシャーも少なく、ある意味自由な生活を謳歌できます。
その環境では誰かがプレッシャーを与え続けなければ、この家から巣立つことはまず不可能です。
残念ながら、現在その役割を担うことができるのは私しかいません。
しかし出張生活も長く、満足な学習習慣を身に着けさせることができなかったうえ、世の中が現在向かっている方向と生き方について、満足な対話が出来きないままここに至ってしまったことを悔いています。
何と言われようが、私は君にプレッシャーを与え続けます。
志望校は検討しているのか?模試は受けたのか?数Ⅱはどこまで進んだのか?地理はいつまでにどこまで進めるのか?
「好きを仕事にする」?「自分らしく生きる」?
まずは、自分がそれに値する人間であると証明できなければ、誰からも相手にされません。
私を嫌いで結構。恨んでも結構。
押しつけの学問が嫌ならば、君がどうしたいのか、自分の人生をどう歩んでいきたいのかを自分の頭で考え決断しなさい。
若い今のうちなら決断が間違っていたとしても修正が効きます。
決断する経験をしてください。その決断は尊重します。
学校なんか行かなくても良い。
ただ、強烈にやりたい何かがなければ、最低限の学力と、その証明である学歴は身につけた方が良い。
困難に全力で立ち向かい、その中で知識・教養の習得とともに、全力で立ち向かう中での息の抜き方やしたたかに生き抜く知恵を、今のうちに身に着けた方が圧倒的に生きやすくなると思います。
最近、世の中が大きな変化に直面し、漠然とした不安の中で混沌とし始めていることは君も感じていると思う。
今の若く、成長著しい今のうちに全力を出し尽くす経験を経て、強く、したたかに、しなやかに生きて行ってほしい。
君が望む人生を手に入れられますように。
オジサンの独り言 おかわりはコチラ♪→生き方、働き方 | ふわふわ不惑 (fuwafuwafuwaku.com)
にほんブログ村
40代サラリーマンランキング
コメント